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犬のしつけインストラクター乳がんステージⅢbからのサバイバル挑戦

れっちゃん、14歳になりました

れっちゃん、5月27日で
ついに14歳になりました。


どうにもこうにもやさぐれてて制御不能で、
訓練所のトレーナーすら、スタコラサッサと逃げていくような

あの怪獣が。



すやすやと眠ってるれっちゃん。
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愛しさのあまり、思わず頬を撫でる・・





ギロッ
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「触ったな!」 ( (T-T) )



ガムを守って本気で噛まれて血が出たのは、生後2か月だった。

毎晩目をギラつかせて、しつこく襲われた。

部屋の中は破壊の嵐であらゆるものが粉々になった。

身体に触れられるのがキライで、ブラシに噛みついてきた。

散歩に行けば引っ張り倒されていつも手がうっ血していた。

他犬を見れば見境なく唸り声をあげて襲い掛かった。

知らない人にも、唸りながら飛びかかっていった。

呼んで振り向くことなど一切なかった。

オモチャも食べ物も、一旦与えたら守りまくって取り返せなかった。

一度だけホールドスチール(体を抱え込む)したら、本気で噛まれて血がしたたった。

ケージに入れると、何時間も鳴き叫んだ。

力ずくで動かそうとすると、牙をむいてきた。
(過去にトレーナーが数人餌食となった)

オヤツで釣っても、一度でも「騙された」と思ったら二度とひっかからなかった。

あらゆることは、本犬が納得するまで絶対にさせることができない犬。
なんですの、この犬。



かつて、アメリカの動物行動学者にれっちゃんを見てもらって
エヴァリュエーション(評価)を受けたことがある。

その時受けたコメント

「このタイプの犬を飼ってしまった飼い主は、
 振り回されてヘトヘトに疲れ切るんだ」(ニヤリ)

そして続けてこう言った。

「だけど、よくコミュニケーションが取れている。
 この犬は、飼い主があなたで良かった。」

そう言ってウインクした。



生まれた時からずっと犬がいて、
MIXやグレートデンや秋田犬やダルメシアンと一緒に育ってきたけども

こんなややこしいヤツは初めてで。


いつも何かにイラ立っていて、
理解してあげられない私に
もどかしさからくる怒りをぶつけてくるような毎日。
褒めたって、余計にイラ立ちをつのらせるような反応ばかり。


そんなれっちゃんと暮らし始めてから、
「しつけ」の概念がガラガラと崩れ始め。

「こうしなさい」と伝えても反抗ばかりしてくるれっちゃんに

一般的に言われているやり方の何かが違う、と感じはじめた。
(陽性強化であっても)


それからは、教えることよりも先に、
まず彼を理解することに努めた。

なぜ彼はそうするのか?
どうして彼は怒るのか?

自分の「こうして欲しい、こうなって欲しい」という気持ちを全て真っ白にして
彼が伝えたがっていることにひたすら耳を澄ます。

まず学ぶべきことは、しつけ方やトレーニング方法ではない。
「イヌ」という生き物そのものだ。

すると彼のその言い分は、決してムチャクチャなものではないことが見えてきた。

ある意味、「イヌ」として正当な言い分。


その言い分を認めて
今まで「しつけ」だと思っていたけれど
よくよく考えると「もしかしていらないんじゃね?」と気付いたことは
すっぱりやめる。

だけど一緒に暮らす上で、どうしても不都合のあることだけは
正々堂々と、彼が納得できる道を考えて根気強く伝え続けた。

理由が見えてこそ、どうするべきかが見えてくる。


れっちゃんのような、ややこしい犬と出会わなければ、
私はインストラクターになってなかったかもなあ。

マニュアルはマニュアルでしかないこと、
彼らも確固たる意志を持っていること、
繊細で豊かで複雑な感情を持っていること、
そして多くの犬は、「分かっていて目をつぶっていてくれてる」ということ。


そんな当たり前なのに見過ごされている
とても大切なことを、
我慢しないれっちゃんは何千回もの「ガウ」で根気強く(?)私に教えてくれた。


今の私の全ては
れっちゃんが育ててくれたもの。
いつもいつも、彼は私の先生で、これからもずっとそうやろう。


まだまだ、私は犬族のことを知らなくて分からなくて。

一日でも長く。
もっともっと、教えておくれよ。


生まれてきてくれて、ありがとう。
私のところへ来てくれて、ありがとう。


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COMMENT▼

れっすぅわーん!オメ♡

14歳おめでと〜♪♪
「やらかし犬」だったれっちゃんが師匠を育てたんだね。
師匠育てるのも大変だったね(笑)

れっちゃんに出会ったのは…
1歳くらいのころだったのかな?
更新が楽しみで、師匠が繰り出すアイテムとアイデアに目が釘付け(笑)
そんなれっちゃんが家庭犬として最優良の勲章を授与されたときのことが今も忘れられないよ( ^ω^ )

いろんなことがあったし、これからもあるだろうけど☆イカしたシニア道☆を貫こう∩(^ω^)∩
ベルも6/1で16歳5ヶ月(暫定)だよ。
お互い気の済むまで地球時間を楽しもーU・x・U/

だいち@山梨 さま

おおーだいち先生!!
ここ数日、「ベルさんどうしてるかなー」とずっと思っていたですよ。
さては電波、飛びましたね。

お祝いコメ、ありがとうございます♪
REX氏「物覚えの悪い飼い主を持つと大変だぜ」とボヤいております。^^;
いやほんと。今でも時々叱られますもん。

そうそう。もう13年も前になるんやね~
れっちゃんのHP立ち上げて、MIXワンコ仲間でワイワイガヤガヤ、本当に楽しかった。
「よくしつけられた問題犬」という名誉ある勲章を授かり、
多分そのへんから独自の路線を走りはじめ。

ベルさん 16歳5ヶ月!!
富士山を見ながら、大好きなおうちの周りをのんびり歩いているかな?
れっちゃんもあやかりたいです。
そうそう、また近いうちにベルさんにお届けものが行くと思いまーす(^O^)/

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犬に興味のある方や、しつけインストラクター向けのディープな話題。ブログでは語りきれないGrace的思考のアレコレ。興味のある方はぜひ。(有料記事)

プロフィール

Grace

Author:Grace
ドッグトレーニングインストラクターにして、只今闘病中。乳がんステージⅢbからのサバイバルを目指しつつ、日々想ふことあれこれふわりふわり。

2014/2
7cm大腫瘍発覚
リンパ節転移
ステージⅢb

2014/3 
CVポート埋め込み
抗がん剤開始
FEC×4クール

2014/6 
ハーセプチン+ドセタキセル×4クール

2014/9/29
切除手術(右全摘)
腋窩リンパ節郭清

2014/11/4
ハーセプチン×14クール

2014/12/18
ホルモン治療タスオミン開始
(5年間予定)

2015/1/21
放射線治療25回 50Gy

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