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犬のしつけインストラクター乳がんステージⅢbからのサバイバル挑戦

震災としつけ教室

地震、大丈夫でしたでしょうか。
被害に遭われた方々には、
一日も早く、日常と心の安寧が戻りますように・・
心から祈っています。

たくさんの方々から、ご心配頂きありがとうございました。
GK9、及びそのメンバーはバリバリ大丈夫です!
(日本語ちょっとおかしい・・)

余震とこの大雨、補佐役と相談して、
飼い主さんとワンコの安全を考えて、
今日のレッスンは延期にすることに。

ぽっかり時間が空いたんで、
いつか書こうと思っていたことを書こうかな。
ちょっと長くなるかも。(いつもやろ)



今回の地震は
GK9の在り方を改めて考えるきっかけとなりました。
(まだまだ模索中ですけども)


東日本大震災で
被災動物の救援活動でしばらく石巻に滞在したとき

石巻の自宅に滞在させて下さった尊敬する先輩Y先生のお話
犬と猫であふれかえる動物救護センター
仮設住宅でワンコと暮らす被災者の方々

たくさんの方々の血の滲むような努力や勇気ある行動や苦悩を
目の当たりにさせて頂きました。

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石巻中の仮設住宅を回り

ペットを飼う方々の支援のためのリストを作成したり
仮設住宅でのワンコの相談に乗ったり


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想像を絶する経験をなさったであろうに

私が出会う方々は
本当にみなさん優しくて

自分の生命すら危ぶまれる状況の中でも

大切な彼らを守って 守り抜いて


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明日の自分の生活さえままならぬ中で

ワンコを撫でる手はなお優しく

その周りには笑顔があって


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「助けたつもりが、いつの間にか助けられている」
という飼い主さんの言葉に

「被災地では絶対に泣かない」と決めていたココロが
何度も折れそうになりました。


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同時にこの被災地での経験で
自分のスキルの薄さに気づくこととなりました。

当時、インストラクターとしてそれなりの年数、レッスンはしていましたが
それはやはりどこか

”しつけ教室でやるセオリー”を辿っていたに過ぎないことに気が付きました。

共に生きる(生き延びる)ためのしつけではなかったのです。



オビディエンス・・見事なオスワリやフセ、ツイテ、マテ。

そのカタチ(コマンドで指示された通りのポーズ)が、
こんな極限の状況で何の役に立つの?
一体、何を救うというの?



あのとき、必要だったのは
正確極まりないオビではなくて

人や人の手、そして人のすること・・
人の存在そのものに対する信頼感でした。



そう、正確なオビ(形・ポーズ)が、窮地を救うのではない。

人と犬が一緒になって
同じ目標(オビ)を通して会話を重ねた、その関係性が

危機に瀕しても一緒に乗り越えるチカラになる。絆となる。



GK9のレッスンにおいて、

単にカタチの出来だけを追求するのでなく

エサと行動学のみでカタチを教え込むのでなく

感情ある対話をしながら互いに互いのことを知ろう、
対話をしながら、深い関係を作ろう

そんなオビ哲学は、石巻の飼い主さんとワンコたちに
教えてもらったかな。

「オビのその先にあるもの」の存在。


そして
「インストラクターとは、飼い主にインストラクションする存在であって
直接犬をトレーニングする(触れる)者ではない」
というセオリーをブチ破って

子犬成犬に限らず
GK9インストラクターはワンコたちを抱きしめ直接リードを扱い
研修生にもガンガン撫でてもらってハンドリングしてもらう

そう、”第三者にも信頼を寄せる”こと

排他的になりやすい成犬でも
”他者との良いかかわりを持つ扉を開き続けること”が

ギリギリの時に彼らの生死を分けることすらあるのだと
思っています。


GK9というしつけ教室が、
来てくれるワンコたちに「お行儀の良さ」ばかりを求めず

「飼い主さんの許可をもらったら、おおいに胸に飛び込んで来い!」と
受け止める哲学は、そこにあります。


成犬クラスであっても、可能な限りリードフリーのセッションをし、

物理的制限がなくても
複数の犬で同じ室内で穏やかに過ごせることを目指すのも
同様の考えから。


あの経験は、今のGK9の色々な礎となっています。

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被災地に行って初めて、
「いかに今までの自分が多種多様の道具に頼っていたか」も
この時に痛感しました。

理想の首輪やリード
引っ張り防止のハーネス
無駄吠え防止の器械
ケージ
フェンス(仕切り)
おやつポーチに至るまで

何もない。
何も持たずに(持てずに)逃げのびた状態で

ただ、目の前にある
”この首輪とリード1本で”

自分ができることは、あまりに少なかった。


「それはやめるべし」と
ワンコに伝える(否定する)ことに罪悪感を持ち
ただただ
フードと褒め言葉でカウンターコマンディングを教えることしか
手札を持たなかった私は

フェンスがなければ止められない
引っ張り防止ハーネスがないと止められない
フードがないと行動の強化できない

・・何もできへんと同じやないか。


今までの自分が学んだことは
犬のしつけやトレーニングの中で
ほんのちっぽけなものだと突き付けられました。

なけなしのオモチャ程度の武器すら全て奪われて
素っ裸で戦場の真中に突っ立ってる自分。
守りたいのに、守れない。圧倒的な力不足。

その無力感と悔しさ。
「たとえ被災地でなくとも、これじゃダメだ」
という思い。


それ以来、先入観や流派を捨てて

「本当に必要なもの」
・・あのとき「欠けている」と感じたピースを
集め続けています。

まだまだ・・多分一生かかっても集めきれないだろうけど
あの時の自分より、少しはマシになったのかな。どうだろう。



GK9は、他のしつけ教室とはちょっと違うかもしれません。
やり方とか、考え方とか、目指すものとか。

でもそれは、
あの日あの時、未曽有の辛い経験をした
飼い主さんとワンコたちから教えてもらった

大切な大切な”命の吹き込まれたギフト”なのだと
思っています。









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COMMENT▼

No Subject

こんばんは。
先生は被災地に行かれていたのですね。
行動を起こせる行動力があることでも素晴らしいことで本当にすごいと思います。

阪神大震災の時には私は被災者側で、中学1年生でしたから何も出来ず、助けてもらう側で、飼い猫の落ち着かない様子に毎日不安ばかりだったことを覚えています。
東日本大震災では現地に行けず、物資や募金でしか支援できませんでした。

私は先生の教室の方針に助けてもらえています。
先生たちのふいに掛けてくださった言葉で、あずきのことだけでなくて、耳が聞こえないことや、大きな声が出せないこと、そのために常に不安であずきを常に目で追ってしまうこと。
そのコンプレックスとハンデに人と接すると常にいつも緊張状態に陥ってしまう私にあずきも常に気を張っているんだろうなと思う行動をしていることもありました。

F先生がいつも左側から話しかけてくださって、先生がいつも笑顔で『大丈夫』と否定ではなく肯定で導いてくださって、本当に嬉しかったんです。

きっと先生の優しさや、わんちゃんたちに方針や接する気持ちで助けられているのはわんちゃんたちだけではないんだと思います。
先生たちが思っている以上に、感じている以上に物理的にも精神的にも良かったと思えてる人はたくさんいるのだと思います(*´꒳`*)

私が一番辛かったのは、あずきではなく、私のせいであずきがいつも緊張していたことでした。
あずきは観察力がすごい子だと思います。
おさんぽ中でも誰かや、わんちゃんと会うのに私が足を止めてしまうことでプレッシャーを感じていたのかもしれません。

少しずつあずきと学んでいけたら嬉しいです。

No Subject

阪神大震災は大阪の方はそんなに被害がなかったので、今回の大阪の地震が私が初めて怖いと感じた大きな地震でした。
幸い大きな被害もなく、全員無事でしたが、何かが起こったときどうやったらこの子たちを助け出して、安全に避難できるのかと真剣に考えました。
伝次郎も怜音も体が大きいので、抱っこして逃げるのは無理だから、リードを付けて自力で走ってもらって・・・
今でも不安です。
この子たちがちゃんとついてきてくれるのか、とか・・・
しっかりとした信頼関係って本当に大切だなってものすごく感じています。
「こっち行くよ〜」って言ったら「うん」って寄り添ってくれる信頼関係を作っていかないと!って本当に思います。
なんか意味不明な内容になってすみません(^_^;)

あずきママさま

私が被災地に救援活動に行けたのは、旅費のカンパや日程調整など・・当時の職場の皆さんが後押しをして下さったからなんですよ^^
あずきママが物資や募金で支援して下さっただけでも・・何よりその気持ちが多くの被災した方々を支えたと思います♪

そう言って頂けると、本当に嬉しいです。
いつもFさんと二人で、1頭1頭「このコには何が必要かな?」「どうしてあげたらいいかな?」と話し合っています。
それをちゃんと受け取ってもらえることもあるし、イマイチうまく伝わらないときもあるけれど、愚直に続けるしか私達にはできないんだなあ。
ただひとつ間違いないのは、私達は”飼い主さん”を超えて”人として”あずきママやみなさんが大好きだ、ということ。

ワンコってね、私達飼い主を育ててくれます。
ワンコを育てて、自分でも気づかなかった自分を知る時もあります。
ワンコと真剣に向き合うと、自分の長所や弱点が見えてくることもあります。
気が付けば、「あれ?ワタシ、ちょっと変わったかも」と思うことも出てきます。

育ててるつもりが、育てられてる。
(私もまだまだ、れっちゃんに育てられてます。^^;)
あずきちゃんも、あずきママも、私たちも、みんなで育ててもらおー♪

彩伝怜のママ さま

その後、伝ちゃん怜ちゃんストレス行動は出ていませんか?
大きな被害がなくて、本当に良かったです!!(泣)
でもまだまだ、油断はできませんよね。

全国で震災が起きる度に”同行避難””同伴避難”の言葉を聞きますが、じゃあ、実際に予行練習!・・ができる訳でもなく。
各自のシュミレーションに任されているにすぎません。
レッスンでやる「呼び戻し」も「首輪に自ら頭を突っ込む」のも、吠えや興奮にいち早く対処ができることも、いざという時の予行練習であり、”その時”の生存率を高めたいという思いを含めています。
GK9が提唱する「後を追わせる」トレーニング、オヤツがなくても耳を傾けてくれる関係から盆踊りに至るまで(笑)
全ては、「天寿を全うするまで、一緒に生きる」という1点に向かっておりまする。

今度、レッスンで同伴避難練習、やりましょう!

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犬に興味のある方や、しつけインストラクター向けのディープな話題。ブログでは語りきれないGrace的思考のアレコレ。興味のある方はぜひ。(有料記事)

プロフィール

Grace

Author:Grace
ドッグトレーニングインストラクターにして、只今闘病中。乳がんステージⅢbからのサバイバルを目指しつつ、日々想ふことあれこれふわりふわり。

2014/2
7cm大腫瘍発覚
リンパ節転移
ステージⅢb

2014/3 
CVポート埋め込み
抗がん剤開始
FEC×4クール

2014/6 
ハーセプチン+ドセタキセル×4クール

2014/9/29
切除手術(右全摘)
腋窩リンパ節郭清

2014/11/4
ハーセプチン×14クール

2014/12/18
ホルモン治療タスオミン開始
(5年間予定)

2015/1/21
放射線治療25回 50Gy

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